12月20日、日本銀行の金融政策修正は市場を驚かせた。2023年春の黒田東彦総裁退任前後でイールドカーブ・コントロール(YCC)政策の修正がありうるとみていた市場参加者は多かったが、年末押し迫る12月中旬のタイミングで実行するとの予想は少なかったろう。
最近、日本の当局は市場にサプライズを与える形で政策を実行するケースが目立つ。10月の円買い介入も金曜日の英ロンドン(LDN)時間で午後3時半という市場が閑散となるタイミングに行われた。実は今回も海外の同僚の一人が、日銀は海外の参加者がクリスマス休暇に入るタイミングを狙って動くのではないか、と勘繰っていた。「日本ってそういうことするよね」という同僚の勘に日本人としてやや恥ずかしい気分だった。
円買い介入の際も「急激な変動は好ましくない」と言いながら自ら急激な変動をつくり出した。さらに金融政策修正の際は「市場機能の改善を通じて金融緩和効果を円滑に波及させるための措置」と言いながら、長期金利急上昇、円急騰、株価急落を招く政策を年末に実行した。
この記事は有料会員限定です。
東洋経済オンライン有料会員にご登録頂くと、週刊東洋経済のバックナンバーやオリジナル記事などが読み放題でご利用頂けます。
- 週刊東洋経済のバックナンバー(PDF版)約1,000冊が読み放題
- 東洋経済のオリジナル記事1,000本以上が読み放題
- おすすめ情報をメルマガでお届け
- 限定セミナーにご招待
無料会員登録はこちら
ログインはこちら