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FTXの破綻は金融市場が混乱する前触れなのか 金利上昇という環境変化で資金移動が発生中

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護送されるバンクマン・フリード氏
2022年12月12日、バハマで逮捕されたサム・バンクマン・フリード氏(中央右)(写真:George Robinson/Bloomberg)

暗号資産(仮想通貨)交換所大手のFTXトレーディングは、11月11日に米連邦破産法11条(チャプター11)の適用を申請した。暗号資産業界で最大規模の経営破綻と見込まれる。これは今春のステーブルコイン「テラUSD」の暴落と並んで、暗号資産ブームの終焉を象徴する事件となった。

業界の自浄作用は働かず

破綻の背景には、同社が発行した裏付け資産のないトークン「FTT」を、支払いや借り入れ担保に用いるなど通常の金融資産のように利用しながら、暗号資産関連企業の買収などビジネスを急拡大させてきたことがある。いわば錬金術的な経営手法が行き詰まったという側面がある。

財務について情報開示が十分になされず、またビジネスを外部から監視するガバナンスも機能していなかったため、リスクの実態が外部からは認識できなかったのだ。FTXは情報開示やガバナンスの欠如、顧客資産の分別管理の欠如、顧客資産の流用、顧客資産のホットウォレットでの不適切管理など、過去に生じた暗号資産交換所の破綻やテラUSD暴落などの事件で露呈された暗号資産業界の問題点の多くで前轍を踏んでいたように思える。業界の自浄作用は働かなかったのである。

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