「ちゅ〜る」が猫からも人間からも愛されるワケ またたびが入っている?植物由来はおいしい?

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そして2012年、猫用おやつとして発売されたのがCIAOちゅ〜る。従来あった「焼きかつお」はかつおの身をレトルトパウチしたもので、おやつではトップシェアだった。しかし飼い主がほぐして与える「ひと手間」という点で難があった。

定番のまぐろ、かつお、鶏ささみは人気トップ3だ(筆者撮影)

その点を改良したのがCIAOちゅ〜るだ。まぐろ、かつお、鶏ささみなど猫が好む原料をペースト状にし、スティック状のレトルトパウチに詰めた。開封し、中身を絞り出しながら猫になめさせる(皿に出してもよい)。

指も汚れず、夢中になってなめるかわいい顔を見ながら与えられるというところが、飼い主の心を捉えた。

では、猫にとってのCIAOちゅ〜るの魅力はどこにあるのだろうか。

人間用の食品と同じ品質管理

静岡工場。猫の味覚を満足させるための最重要ポイント、品質管理が自社工場で徹底されている(写真:いなば食品)

一番は人間用と同じ品質管理だ。自社工場で原料を素早く充填するとともに、殺菌を行っている。開封するとその匂いが瞬時に広がるため、猫がすぐさま飛びついてくるのだ。

2つ目に、なめるのに適した形状だ。実は半固形のゼリータイプも半年後に発売したが、ペースト状の人気が高い。モニター猫の食いつきにも差があるそうだ。

なお、いなば食品のペットフードは、人間用と同じ工程で製造されるところに特徴がある。缶詰タイプなどは人間のツナ缶と変わらない。異なるのは、野菜スープを加えたり油漬けなどにせず、ものによってとろみ状やゼリー状にしてあることぐらいだそうだ。

そして、またたびが入っているなどのことはなく、原材料として記載があるもの以外使用していないことも付け加えておこう。

猫が喜んで食べるため、カロリーを気にする飼い主も多いかもしれない。しかし80%以上が水分なのでカロリーはそれほど高くなく、1本あたり約7kcal。ドライタイプの粒状のおやつのほうが、穀物などを加えるぶん高カロリーになりやすい。

このようにおやつのCIAOちゅ〜るは低カロリーではあるものの、日に4本までを目安にするよう推奨されている。おやつのほかに総合栄養食として発売されているCIAOちゅ〜るもあり、こちらは1本当たりのカロリー量も高く、与える本数も多く設定されているそうだ。

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