ただ、やはり年齢と仕事をしていないことがネックとなり、婚活は最初苦戦していました。さゆりさんは、子育て中は専業主婦。離婚した時に「これからは稼がなきゃ」とトリマーの資格を取得したのですが、腰痛がひどくなり重労働は難しかったようで、知人に頼まれてトリミングをする程度の仕事ぶりでした。娘の学費や生活費は父親が援助していました。
プロフィールに「アルバイト」と書いてしまうと結婚のハードルは高くなります。とくにアラ還でアルバイトはマッチングすらされません。そのためプロフィールには「トリマー」と書いていました。
トリマーだけれど仕事があまりない状態と言えば、うそにはなりません。ところが実際にお見合いで会うと、「なんだ、本当はほとんどを仕事していないのか」と言われてしまう。3カ月の間に13人とお見合いし、12人目に出会った男性とようやく真剣交際に入りました。
「大きな声を出す人は苦手」な女性
真剣交際のお相手は、60代半ばの医療従事者・陽一さん(仮名)。年収500万円。70歳まで働きながら、さらに新しい医療資格取得にもチャレンジするそうです。離婚歴があり子どももいますが元妻が連れていったため、今は自宅マンションで一人暮らし。婚活パーティーに何回か参加しましたがうまくいかず、結婚相談所に入会したそうです。
といっても、「なにがなんでも結婚したい」というわけではなく「誰か心の支えになる人と出会えたら」といった姿勢。中高年になると、陽一さんのように話し相手を求めて活動する方は珍しくありません。そうした会員がメインの結婚相談所もあるくらいです。やはりそういう相談所だと、なかなか結婚までは至りません。
陽一さんは、さゆりさんのプロフィールに「大きな声を出す方は苦手です」と書いていたことが印象に強く残ったと言います。「荒々しい人はお見合いの申し込みをしてほしくない」という意味で書いたのですが、ほかの人のPR文とまったく違って人柄がわかりやすい。
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