日本に「残念すぎる観光地」量産される悲しい事情 「モノマネ施設」はバレる、埋もれる、飽きられる

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もう1つのデザイン上のこだわりは、座った視点から目の前にいる人が邪魔にならないようなテラスの設計です。スタジアムのような段を設け、前に座った人が後ろにいる人の目線を遮らないようにすることで、どこに座っても白馬三山に正対している感覚が楽しめます。

デザイン面での最後のこだわりが、モノマネ事例が散見されると先述した通称「タイタニック」です。タイタニックに立つと、360度大自然に包まれたような感覚が味わえます。もちろん写真スポットとしても最高に「映え」ます。

白馬マウンテンハーバーから伸びる「タイタニック」(写真提供:白馬岩岳マウンテンリゾート)

美味しい食事と絶景のダブル主演

もう1つの白馬マウンテンハーバーの「ユニークさ」は、「美味しい食事・コーヒー、オシャレな空間と絶景を組み合わせる」ことでした。

確かに絶景を売りにするテラスはいくつか先行事例がありましたが、絶景を見ながら本格的な食事やコーヒーを楽しむ、という売り出し方をしているところはどこにもないように感じました。

この点については、THE CITY BAKERYを運営するFONZさんと出会い、出店をしていただけたことが、劇的な差別化要素になりました。

THE CITY BAKERYは広尾や赤坂、銀座などの都心ハイブランドエリアに数多くの人気店を出店しているベーカリー・カフェです。そんなTHE CITY BAKERYさんに出店いただいたことが、施設開業直後からトップスピードでお客さんの集客が進んだいちばんの背景だったことは間違いありません。

「あのTHE CITY BAKERYの美味しいパンとコーヒーを、THE CITY BAKERYのいつものオシャレな店舗の中で、絶景とともに楽しめるらしい」

そんな口コミが広がっていきました。

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