櫻井孝宏の不倫はなぜこれほどの騒ぎになったか 俳優や芸人より声優やアスリートが狙われる新潮流

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しかし、アニメの関係者はそれらに関係なく反響を得られる可能性が高いため、今後も大小を問わず彼らのスキャンダルは採用されていくでしょう。

ただ、「声優やアスリートほどファンの熱狂度が高くないから、芸能人のスキャンダルは報じられなくなっていくのか」と言えば、そんなことはないでしょう。

スキャンダルは週刊誌系のメディアにとって数字を獲るうえでの生命線。発売日にとらわれないネットメディアで毎日記事を発信していることもあって、「報じられるスキャンダルの数は多ければ多いほどいい」という現実があります。

芸能人のスキャンダル報道は減るか

実際、「あまり数字が獲れない芸能人だけど、今回はこれを出しておこう」というニュアンスがうかがえる記事は多いですし、スキャンダルの質だけでなく、数が求められている以上、芸能人が安心できることはないでしょう。

当初は昭和からの流れもあって、「芸能人や政治家のスキャンダルが最も数字につながる」と見なされてきました。しかし、「芸能人や政治家のスキャンダルが減って、アスリートのほうを報じてみたら数字が獲れた」「声優のスキャンダルも報じたら思っていた以上の数字が獲れた」という新たな結果が得られたのです。

芸能人、政治家、アスリート、声優の次は誰のスキャンダルなのか。いわゆる“推し活”が世代を超えて広がる中、メディアは「ネット上の熱狂度が高いジャンルは何なのか」を探し、それをスキャンダルのターゲットにしようと思っています。

たとえば、芸能人の中でも“信者”のようなファンが多い教祖的なオーラがあるのは誰なのか。あるいは、カリスマ性のあるユーチューバー、インスタグラマー、ティックトッカーは誰なのか。スキャンダルの数が必要な以上、ライトな教祖やカリスマ性の人ですらターゲットになるでしょうし、その自覚がある人は言動に気をつけたほうがいいのかもしれません。

木村 隆志 コラムニスト、人間関係コンサルタント、テレビ解説者

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きむら たかし / Takashi Kimura

テレビ、ドラマ、タレントを専門テーマに、メディア出演やコラム執筆を重ねるほか、取材歴2000人超のタレント専門インタビュアーとしても活動。さらに、独自のコミュニケーション理論をベースにした人間関係コンサルタントとして、1万人超の対人相談に乗っている。著書に『トップ・インタビュアーの「聴き技」84』(TAC出版)など。

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