社会主義国を自認する中国は、科学技術や経済を含む総合的アプローチで海洋進出を続けている。
中国が8月、沖縄県・波照間島の沖合の排他的経済水域に弾道ミサイル5発を打ち込んでから、日中関係には暗雲が垂れ込めている。尖閣諸島の領海では最近、中国海警局の船艇が日本漁船を追い回している。
今年6月には中国の3隻目の空母「福建」の命名式があった。ロシアのウクライナ侵攻後、中ロ両国は日本周辺で共同軍事行動を拡大させているが、9月半ばからは両海軍が日本海、ベーリング海、太平洋、南シナ海など7000カイリを回る「合同パトロール」を実施した。控えめに言っても、日本にとって中国は平和的存在ではない。
常識を超えたアプローチ
中国の動向が最も懸念されるのは海域だ。ただし、その海洋戦略を軍事的な側面からのみ理解するのは単純すぎる。中国共産党第20回党大会に向け、政府機関やマスメディアは習近平政権の過去10年の成果を盛んに宣伝している。海洋関連も例外ではない。
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