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「成長重視」を改めて打ち出した習政権の狙い マルクス主義の有用性に言及したのは気がかり

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3期目の習政権。党大会で成長重視を強調したが、マルクス主義の有用性に言及するなど懸念も残る。

街頭スクリーンに映る習総書記とそれを見上げる上海市民
党大会初日の10月16日、スクリーン上の習総書記を見守る上海市民(写真:Featurechina/アフロ)

5年に一度の中国共産党大会(今回は第20回)が終了し、習近平政権の異例の3期目入りが決まった。党大会の活動報告で経済面を中心に印象に残ったことを紹介したい。

まず挙げられるのは、経済をめぐる環境について厳しい認識を示したことだ。「厳しく複雑な国際情勢と次々に訪れる巨大なリスクと挑戦」と、経済運営の困難さを強調した。

5年前の報告にあった「国内外の情勢は大きく複雑な変化をしているが、わが国の発展は依然として重要な戦略的チャンスの時期(にある)」との前向きな表現は消えた。対外面では米中対立が先鋭化し、国内では経済の減速がはっきりして不動産や地方債務のリスクが蓄積した点を踏まえたものと思われる。

成長を最も重視する姿勢を改めて示したことも注目される。これからの中国共産党の中心的任務は「中国式現代化によって中華民族の偉大な復興を全面的に推進すること」としたうえで、「質の高い発展は社会主義現代化国家を全面的に建設するための最優先任務である。発展は党の執政・興国の第1の重要任務」とした。

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