40%引き「全国旅行支援」押さえておきたい"条件" 安宿はすべて対象外?Go Toよりも使えるのか
また、一部の都道府県では、全国旅行支援にあわせて、独自の「上乗せ特典」を用意している。
例えば鹿児島県では、平日宿泊時の地域クーポンが通常ならば3000円のところが上乗せされて4000円となる(交通付商品で認証施設に宿泊した場合)。また、島根県では、県内に宿泊した人を対象に、通常の地域クーポンに加えて1人1泊につき1000円分の「2022年しまねプレミアム飲食券」を提供する。
併用時の割引金額が大きいのが埼玉県だ。10月7日時点では公式に発表されていないが、2022年11月中旬から2023年2月28日にかけて埼玉県内の宿泊者を対象に行われる「とくとく埼玉!観光応援キャンペーン」では、1人1泊につき3000円分のクーポンが提供される。
16万人分の予算が組まれており、埼玉県民割との併用も可能だったことから、全国旅行支援と併用できる可能性が濃厚だ。
自家用車の交通費割引制度!?
全国旅行支援と併用可能で興味深い割引制度を実施しているのが高知県だ。高知県へ旅行し、県内の指定宿泊施設に宿泊した場合、交通費を1人最大5000円(自家用車・レンタカー・タクシーの場合は1台5000円)割り引く「高知観光リカバリーキャンペーン」だ。自家用車の交通費割引制度はめずらしいし、鉄道のきっぷでは青春18きっぷも割引対象となる。
市町村割(市町村が実施する割引)については併用が可能なものと不可能なものに分かれる。札幌市が実施する「サッポロ割」や函館市の「はこだて割」などが併用可能な一方、横浜市の「Find Your YOKOHAMAキャンペーン」は不可である。
さらに「サッポロ割」や「はこだて割」なども、最終的な判断は事業者にゆだねられているので、ホテルによっては併用できないところもある。
全国旅行支援は、Go Toトラベルの後を引き継ぐものとなっているが、各都道府県が主体となる点が、国が主体のGo Toトラベルとは大きく異なる。
割引の上限やクーポンの金額などの大枠は全国共通だが、細かな条件が都道府県ごとに異なるので、利用者は訪問する都道府県ごとに条件を確認しなければならない。この点において利用者にとってはわかりづらい仕組みとなってしまっている。
そもそも全国旅行支援というのはあくまで総称であって、具体的な割引の名称は都道府県にとって異なる。例えば沖縄県の場合は「おきなわ彩発見NEXT」となる(現行の県民割の名称は「おきなわ彩発見キャンペーン」)。こうした基本的な告知を国が一切発信していないために、混乱することが想定される。
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