恋愛未経験40代御曹司「成婚できない」ヤバい理由 要求ばかりでついに見合いも組めなくなって…

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とものりは私に言った。

「彼女は、『日本はとても美しい国で、私が日本に来て何もわからなかったときに、みなさんが優しくしてくれた。住めば住むほど日本が大好きになった。だから、日本の男性と結婚できたらと思いました』って、言っていたんです」。そして、肩を落として続けた。

「そんなふうに日本や日本人にいい印象を持っているのに、偏った考え方をしているウチの一族のところに嫁に来たら、彼女の日本への印象も変わってしまう。これはもう僕が諦めるしかないなって」

親だけならまだしも、親戚総出で反対されたら、そこに抗うのは難しいと思ったそうだ。民間会社に勤めていた頃なら、親や親族との距離を置くこともできたが、家業で生計を立てている現在では、家を離れることは職を失うことにも繋がる。

「諦めるしかないですよ」。それがとものりの出した結論だった。

「親を尊敬」が口癖の男性

2カ月前に成婚退会をしたはつえ(34歳、仮名)から連絡が入った。「婚約解消になったので、そちらに戻って、また婚活をやり直したいです」。

そして面談にやってきた。成婚退会していったときの幸せな笑顔は消え失せ、表情は沈み、ソファに座って話し出すと、時折涙ぐんで、ハンカチでそれを拭っていた。どうして婚約解消になったのか、その経緯を聞いた。

「親御さんが、私のことを気に入らなかったようです」

婚約者のふみひこ(37歳、仮名)は、付き合っていたときから、「親を尊敬している」と事あるごとに言っていた。「父親の背中を見て大きくなったから、今の仕事を選んだ」そうで、同業種だった。

「親を尊敬するのはいいことだし、親子の仲が悪いよりもいいに越したことはないと、最初私は思っていたんです。そうしたら、尊敬するというよりも、親の言いなりだったんです」

ふみひこの家は東京の隣県だが、電車で1時間半はかかる場所にあった。今は都内が職場で、電車で40分のところに一人暮らしをしていた。

はつえは都内で生まれ育った一人っ子で、ずっと実家暮らし。そこから職場に通っていた。

お見合いから仮交際に入り、真剣交際に入った当初は、「もし結婚したら、2人の職場の中間地点にマンションを借りよう」と話し合っていた。ところが、成婚退会して具体的に結婚の話を進めていくうちに、ふみひこが、「実家を二世帯にして、そこを新居にする」と言い出した。

はつえは、私に言った。

「ふみひこさんのご実家のある地域は、車を足代わりにしないと生活できない。私、免許を持っていないから、そこで暮らすことになったら、免許を取らないといけない。そこは譲って取ればいいんですけど、何よりも抵抗があったのは、いくら二世帯とはいえ、義父母と同じ建物に暮らすということでした」

ただ、「義父母とは暮らしたくはない」とは言えなかったので、「子どもができるまでは、私も働くし、前にも話していた通り2人の職場の中間地点にマンションを借りましょうよ」と提案したという。

しかし、ふみひこはそれを一蹴した。

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