石巻商工信用組合の消息が判明、一部店舗で業務活動継続、ただ中小金融機関の再編は不可避か【震災関連速報】
東日本大震災の直後から、金融庁との連絡が途絶えていた石巻商工信用組合が、業務活動を継続していることが分かった。金融庁が15日午後に確認した。
ただ、確認できたのは「一部店舗で窓口業務を行っている」というもの。したがって、本店機能の致命的な棄損を否定できるものではない。だが、職員も被災者であり、営業活動がきわめて苛酷な状況にあるなかで、一部営業店とはいえ業務を継続していることが確認できたことは朗報であり、中央の支援が求められよう。
とはいえ、同信組に限らず、本店、営業店に甚大な損失を被ったり、あるいは、多くの顧客層が深刻な被害を受けたりした中小金融機関では今後、単独形態による存続が容易ではなくなる可能性がある。
また、農林水産省筋では「被災地の支援活動を優先」しているために、十分に事態が把握されていないが、農協(JA)、あるいは漁協といった協同組織金融機関の被害度も懸念されている。被災者への金融支援のみならず、金融分野では課題山積となりかねない。
(浪川 攻=東洋経済オンライン)
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