国葬に直前で欠席「カナダ首相」知られざる人物像 19日には英国エリザベス女王の国葬にも参列

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マーガレット氏はアメリカの名優ジャック・ニコルソン氏や有名歌手らと関係を持っていたという噂もあるなど、奔放な性格として知られていた。

一方でピエール氏が死去した際にはベッドに立ち会うなど、ピエール氏やジャスティン氏との関係は悪くはなかったようだ。マーガレット氏はテレビ出演や作家活動でも名をはせ、息子であるジャスティン氏の選挙運動も支援してきた。

そんな母と父を持つジャスティン氏は、若いころに英文学や教育学を学び、教師として教壇に立っていた。また教師になる前には、スノーボードやバンジージャンプのインストラクターを務めていたこともある。ジャスティン氏は1998年にスキー旅行中の弟が雪崩に巻き込まれて死亡したことをきっかけに、​ウインタースポーツの盛んなカナダで、雪崩対策など冬季のスポーツや生活の安全面に関わる社会運動に携わり、2000年の父親死去時のスピーチが多くの人の共感を呼んで政界入りに弾みを付けた。

先進的な言動や政策で話題に

ジャスティン氏は2013年に自由党の党首になると、大麻合法化を公約に掲げ躍進した。2015年に首相に就任すると、閣僚を男女半々とし、その理由を問われて「2015年だから」と答えたことも話題を呼んだ。世界の半分が女性で、もう21世紀なのに、男性だけが表に出て仕事する時代はとっくに終わっているという意味が込められていたようだ。

このほかも、母親から受け継いだかのような自由かつ先進的な言動や政策が話題を呼び続けることになる。2017年にはカナダ政府による過去の性的少数者、先住民差別について、首相として公式に謝罪。2018年10月には公約としていた嗜好品としての大麻合法化を実現し、性的少数者によるプライドパレードにも首相として参加した。

またプライベートに関しても、注目を集めている。ジャスティン氏はボクシングが趣味だった時期があり、首相就任前には左肩に大きなタトゥーが入った写真が話題となった。仕事のために休暇を取ることが大事だと公言しており、2016年の伊勢志摩サミットでの来日時には、サミット直前に休暇を取り、夫人とともに三重県内で登山を楽しんでいる。ツィッターなどSNSを使った発信にも就任当初から積極的だ。

そんなジャスティン氏がなぜ、安倍氏、そしてエリザベス女王の国葬への参列を決断したのか、改めて分析してみよう。カナダは1763年に大英帝国による支配権が確立したのち、1926年に外交自主権が認められ、1931年のウェストミンスター憲章により独立国家として法的に認められた。その一方でカナダの憲法上の国家元首は、イギリス国王だ。

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