約6000万円の巨大キャンピングカーが人気の秘密 全長10m超、走る豪華スイートルームが売れる訳
アラバマ州を拠点とするメーカーのティフィン(TIFFIN)社が製造する高級キャンピングカーは、まるで大型の観光バスのような外観を持つ。車体サイズは、全長10.4m×全幅2.49m×全高3.58m。日本の公道を走行できる車両は、道路交通法により全長12m、全幅2.5mなどの規定があるため、ナンバー登録できるギリギリの大きさだ。見た目はまるで観光バスだが、ベースはバスではなく、専用ベースシャーシの上に、キャビン(ボディ)全体を架装した「フルコン(フルコンバージョン)」と呼ばれるタイプだ。アメリカでは「クラスA」と呼ばれている。さまざまなタイプがあるキャンピングカーの中でも、最も豪華さが際立つモデルだ。
パワートレインには、商用車用エンジンなどを製造する北米企業カミンズ社製6.7L・ディーゼルエンジンを搭載し、最高出力は275馬力を発揮。6速ATのトランスミッションとの組み合わせで、巨大な車体でもストレスなく走行することができる。
また、足まわりには、エアーサスペンションを装備することで、走行中の乗り心地も快適だ。とくに2022年モデルでは、シャーシ、車体まわりの改良で車体の横揺れなどが少なくなり、よりゆったりとした走行ができるようになったという。加えて、新型では、高速道路などで車間を自動で保持しながら前車を追従する「レーダークルーズコントロール」、日本では「ACC(アダプティブ・クルーズコントロール)」と呼ばれる先進装備も追加され、長距離走行におけるドライバーの疲労軽減に貢献する。実際、この車両は、ワッツの拠点がある熊本から千葉県の会場まで自走したそうだが、途中あまり疲れることなく、楽に移動ができたという。
なお、燃料タンク容量は270Lと大容量で、広大なアメリカ大陸を長距離移動する長旅にも対応する(燃料代はかなり必要だが)。乗車定員は5名、就寝人数は6名だ。
アレグロブリーズ33BRの室内
一方、室内もかなり豪華だ。車体前方の右側にあるドアからステップを上って中に入ると、瀟洒で広々とした空間が広がる。高い天井にLED照明がラグジュアリーな雰囲気を演出した室内には、エントランスから中央部にかけて、左側に4人掛けのレザーソファー、大型テレビや暖炉風ヒーター、2段式の大型冷蔵庫などを装備する。
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