夜中に緊急出動も「結婚相談所」誰も知らない内情 誰にでも簡単にできる仕事と思われがちだが…

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結婚相談所のアドバイザーというと、人生の経験を生かして、誰でも始めることができる仕事だと思われがちですが、とんでもありません(写真:polkadot/PIXTA)
結婚相談所の経営者として婚活現場の第一線に立つ筆者が、急激に変わっている日本の婚活事情について解説する本連載。華やかに見られる婚活アドバイザーという仕事の知られざる一面について紹介します。

事件は夜起きる

「交際中の彼とディナーの約束をしていたのに、仕事が忙しいと言って彼に直前にキャンセルされました。それが本当なのかも不安だし、散々悩んで、『もう会うのはやめましょう』とLINEで送ったら、『わかりました』と返って来たんです!」

ある夜、会員の女性からこんな連絡がありました。話を聞いてみると、ディナーの予定をキャンセルされてしまった彼女は彼の気持ちを確かめたくて、本当は別れたくないのに駆け引きをしてしまった。しかも夜中の1時に、一方的な想像で責める文章や、「会うのはやめましょう」などと送り、相手に引かれてしまったようです。

実はこういう連絡は少なくありません。婚活をしていくと、相手の気持ちがわからず悩んだり、精神的に追い詰められる場面も多々出てきます。アドバイザーは、そういった時にきちんと悩みを聞き、想いを汲んで一緒に歩いていかなければなりません。カウンセリングの合間に時間があれば、別の会員に連絡をして、今どういう状況にあるのかを把握し、揺れ動く気持ちをできるだけ早く聞き出すようにしています。

この女性には、相手の立場に立って気持ちや都合を考えるように諭したところ、反省して「なんとか復縁させてください」との返事が。ただ、こうなってしまうと正直難しい。

彼に事情を説明して復縁をお願いしましたが、叶いませんでした。「次からは、彼に怒りをぶつけるのではなく私に連絡をして」と言いました。こうやって二人三脚で進み、彼女はその後約半年で成婚しました。

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