石川県の地銀が放った「3本の矢」に市場が釘付け 地銀と投資家の間にあった「溝」が瞬時に埋まった

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北國銀行の社屋
北國銀行を中核とする北國フィナンシャルホールディングスの株価は上昇が続いている(記者撮影)

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「担当企業ではないが、あの発表後に面談を申し込んだ」。銀行業界担当のあるアナリストはこう打ち明ける。

石川県唯一の地方銀行である北國フィナンシャルホールディングス(以下、北國)が今、にわかに投資家の注目を集めている。象徴的なのが株価推移だ。2021年10月1日、持ち株会社へ移行した際の株価は約2000円。以来ほかの地銀を尻目にジリジリと値を上げ、今年の8月下旬には一時5000円を超えた。

割安株の代名詞の地銀セクターにあって、一人気を吐く北國。投資家の心をつかむきっかけは2022年4月28日に、同社が放った「三本の矢」だった。

「地方銀行最高水準」のPBRまでの自己株買い

「企業価値向上にむけての3つの施策」

この日、北國が公表した決算説明資料の冒頭にこんな一文が踊った。2021年に公表した中長期経営戦略をアップデートし、株主還元や成長投資の方針を明記した。

中でも投資家が目を奪われたのは、PBR(株価純資産倍率)に言及した「一の矢」だ。

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