茨城・水海道第一、1673人から選ばれた「電通マン」校長は、学校をどう変える? 「クリエーティブ×教育」から見える学びの未来

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ECCの新規事業開発チームとVR英会話を体験する試み。今後は、新規プログラムを共同開発し、IBARAKIドリーム・パス事業として実施する予定だという

「私たちの中高生時代と比べると、いわゆる“よい子”が多い印象ですね。与えられたことをそつなくこなすことは得意で、反対に自分で進んで何かをやり始めるには時間がかかる傾向があるかな、と感じます。与えられたことを頑張る子から、自分から頑張る子にする。それが私の大きなミッションです。これからは枠にはまらず、外からの刺激を生徒たちに与え続けていきたい。また同時に先生方にもイベントを見てもらうことで、授業のやり方の参考にしてほしいと考えています」

目指すのは「スーパークリエーティブハイスクール」

福田さんは、こうした学びのイベントを、生徒たちにも運営に参加してもらう形で学校行事として回っていく状態にする方針だ。そして、自由でクリエーティブな学びを勉強、部活動に次ぐ3本目の柱にしていきたいという。そのうえで、校務分掌として組織内にクリエーティブ部を設置し、最終的にはスーパーサイエンスハイスクールと並ぶ、“スーパークリエーティブハイスクール”のようなモデル校にすることを目標としている。

「少子化にもかかわらず、今日本では新たな教育を目指した面白い学校がどんどん立ち上がっています。今のような普通の進学校というスタイルは、将来的にはオールドスタイルとなっていくのかもしれません。学校でどんな面白い勉強ができるのか、そこからどんな人材が輩出しているのか。これからはそうした新しいタイプの競争に変わってくると思います。大学も学びの特色を出すことに注力しており、大学だけでなく高校も同じ方向に進んでいくと考えています」

福田さんは来年4月から校長に就任する。リーダーとしてどのように学校を変えていきたいと思っているのか。最後に抱負を語ってもらった。

「私たちの高校は県の組織の一部なので、ルーチンで回っている部分がすごく多いと感じています。そのルーチンワークに、外部の力もどんどん借りて、少しでも刺激を与えたい。そう思って、この1年は仕事をしていくつもりです。そして、そこから生まれた萌芽を生かしながら、スーパークリエーティブハイスクールに生まれ変われるような機会をこれからつかんでいきたい。そして、任期の残り3年間でどこまで学校の風土を変えることができるのか。将来的には新たな学校づくりに向けて、先生や生徒たちが自走できるような組織にできればと思っています」

(文:國貞文隆、写真:すべて福田氏提供)

東洋経済education × ICT編集部

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小学校・中学校・高校・大学等の学校教育に関するニュースや課題のほか連載などを通じて教育現場の今をわかりやすくお伝えします。

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