リノベでは「信頼できる会社選び」が一番大事 住宅リノベーションを成功させる秘訣とは
もっともな質問だ。リノベ会社選びの一般的な基準はいくつかあると思う。たとえば会社が持っている資格や免許、実績、提案内容、見積り費用などである。
もちろん、そういったことも大切だ。しかしもっと大切なリノベ会社選びの基準は、「信頼できるパートナーになりえるかどうか」だと私は思う。
リノベ会社を選ぶとき、施主のみなさんは何社かと打ち合わせをして、それぞれの提案内容と見積りを比べ、慎重に会社を選んで契約へと進めていく。実は、このとき考えておかなければいけないのは〝その先〟のことだ。
新築購入とリノベとの決定的な差
リノベ会社とのつきあいは契約するまでより、契約してからのほうが圧倒的に長い。この点は、建売住宅や分譲マンションを購入するときとはまったく異なる。
リノベは動き始めてから早くても半年、普通は1年かそれ以上かかる。施主が「計画どおりに工事が進んでいるかな」「何か問題は起きていないかな」と現場にずっと張り付いてチェックし続けるわけにはいかない。施主にも自分の仕事や生活があるし、たとえ現場を毎回チェックできたとしても、何を見たらいいかわからないはずだ。
結局のところ、長いリノベ期間中に起こるさまざまなことは、リノベ会社の担当者に任せるしかない。だからこそ、施主に代わってつねにプロの目ですべてをチェックしてくれる「信頼できるパートナー」がどうしても必要になる。
当たり前のことだが、新築や中古の不動産物件を購入する場合は、どんな家かわかった状態で契約書にサインする。一方、リノベ契約は、何も始まっていない段階でサインしなければならない。
解体してみたらシロアリの被害が想定以上だったり、見えないところに雨漏りがひどかったりといった、思わぬ不具合が見つかることもある。雨が続いて工事ができない、社会情勢の変化で材木の値段が上がるようなこともある。工事内容、工期、予算、さまざまな面で思いもしなかったような事態が起きるかもしれないのがリノベの現場なのだ。
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