青木さやかさん「なんだかパソコンを使えない訳」 電源が入るものを避けていたらアナログ人間に

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しばらくは毎日のように会社に来てファイルボックスをのぞいて、わたし宛のものは持ち帰っていた。

そのあと、仕事が増え、これは売れた特典の1つではなかろうか、現場マネージャーさんがファイルボックスの中身を持ってきてくれるようになった。急ぎのときはバイク便で家まで届けてくれるようにもなった。

自分のメールアドレス? わかりません

時が経ち、今度はこう言われるようになった。

「青木、パソコンのアドレスないですか?」
「いやー」
「携帯だと重くて送れないので、パソコンのアドレスを教えてもらいたいんだけど」
「いやー。それがですね」
「はい」
「わからないんですよ」
「なにが?」
「まあ、まずは、アドレスが、わからないんですね」
「わかると思うよ」
「わかりますかねえ」
「わかると思う」
「いや、まだわからないことがありまして」
「はい」
「パソコンの、使い方が、わからないんですよ」
「……」
「もっと言いますと、パソコンの電源の入れ方と、もっと言えば、コードがどれかわからないんですよ」
「……」
「すみません」
「……」
「LINEで、お願いできないでしょうか」
「LINE」
「どうにか!」

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