出会いから振り返る「相棒・亀山」復帰の真の狙い 1代目から4代目「相棒」を振り返ってみると…

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初代相棒だった亀山薫が杉下右京の新しい相棒として復活することが、先日正式に発表されました。

「あの亀山薫が帰ってくる」――。

このニュースにSNSが沸き立った。この秋から放送予定の刑事ドラマシリーズ『相棒season21』(テレビ朝日系)で、初代相棒だった亀山薫(寺脇康文)が杉下右京(水谷豊)の新しい相棒として復活することが、先日正式に発表された。なぜいま、再登場となったのか? ドラマの歴史を振り返りつつ、少し考えてみたい。

『相棒』は2時間ドラマから始まった

いまでこそ国民的人気ドラマとなった『相棒』だが、決して鳴り物入りで始まったわけではない。ファンならばよく知るところだが、最初はいまから22年前の2000年に、2時間ドラマ枠『土曜ワイド劇場』の3回シリーズとして放送された。

その初回冒頭で描かれた杉下右京と亀山薫の出会いは、こんな感じだった。右京とまだ顔を合わせる前のこと。立てこもり事件に遭遇した警視庁捜査一課の刑事・亀山薫は自らが人質になるという失態を犯してしまう。

事件は右京の機転で解決したものの、薫は左遷。その行き先が、“人材の墓場”というもっぱらの噂の特命係だった。そこにいた右京は、人質になった薫に対し、無表情に「無様」と言い放つ。

右京と薫のキャラクターの違いが自然に伝わる見事な導入である。頭脳明晰で冷静沈着、だがずけずけと物を言う杉下右京と、猪突猛進型でお人よし、自らの危険も顧みない熱血漢の亀山薫。そんな正反対の2人の出会いは、最悪だった。

同じく第2話は、切り裂き魔による連続殺人が起こり、シャーロック・ホームズばりの右京の推理が冴えわたる回。さらに第3話は、安楽死問題が絡む社会派のテイストを盛り込んだ話。『相棒』というドラマの魅力になるポイントが、すでにこの時から意識されていたのがわかる。

最悪の出会いだった右京と薫にも、この3回を通じて少しずつ絆が生まれてくる。

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