プロ投資家が不動産より「株式投資」を選ぶ理由 適正なリスクを取らずに生きていくのは不可能

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老後資金を貯めるために、株式投資が圧倒的にお勧めという理由とは(写真:アン・デオール/PIXTA)
老後資金を貯めるために投資が必須だというのはもはや常識になりつつあるが、今のような株価の乱高下が続く中「株式投資は怖い」という印象を持つ人もいるだろう。しかし、投資家としても知られる会計学博士の榊原正幸氏は「株式投資を圧倒的にお勧めする」という。その理由とは(本記事は榊原氏の新著『60歳までに「お金の自由」を手に入れる!』の内容を抜粋・編集したものです)。

「老後の沙汰こそ、金次第」

「世の中はお金」というのは明らかに間違った価値観ですが、そうした価値観が大手を振ってまかり通ってしまうことがあります。それは、「経済的に困ってしまった場合」と、「収入がか細い年金だけになってしまった老後」です。

「地獄の沙汰も金次第」ということわざがありますが、それは「経済的に困ってしまった場合は、お金で助かる」という意味であり、それは確かに正解です。

そして、本当は「老後の沙汰こそ、金次第」だと思うのです。

とくに、収入がか細い年金だけになってしまった場合は、「経済的に困ってしまった場合」と同じですし、そうではなくても老後というのは定職に就いていなかったり、収入源が限られていたりするので、「お金だけが頼り」になりがちです。また、老人ホームや介護施設もお金次第で変わってきます。

そこで、老後にお金のことで困らないようにする、唯一にして最大の方法を身につけることが必須となります。それが「資産運用」です。

「資産運用」とは、主に「株式投資による運用」と「不動産投資による運用」があります。私は「株式投資による運用」を強く支持します。株式投資は不動産投資よりも利回りが高く、小回りが利くからです。このことについて、次に詳しく述べてみます。

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