三菱自動車、今期売上高予想を微妙に減額 タイ、中国の販売計画が下振れ
[東京 3日 ロイター] - 三菱自動車<7211.T>は3日、2015年3月期の連結売上高が前期比3.7%増の2兆1700億円になる見通しと発表した。従来は2兆1800億円を見込んでいたが、タイや中国での販売台数が計画を下振れることから100億円引き下げた。
販売台数減に伴う利益の落ち込みは資材費削減や円安効果でカバーできるため、利益予想は据え置いた。今期の営業利益予想は同9.4%増の1350億円。トムソン・ロイターの調査によると、アナリスト12人の予測平均値は1455億円となっている。
今期の世界販売計画(小売りベース)は前期比2%増の106万7000台と従来予想の108万9000台から2万2000台減らした。北米や欧州での販売計画を増やす一方、中国を従来の13万5000台から12万1000台に、タイを7万2000台から6万1000台にそれぞれ引き下げた。
田畑豊常務取締役は決算会見で、中国市場について「総需要の伸びが鈍化している」と説明。タイに関しては「実績が下振れている」と指摘、「もう少し回復は早いと考えていたが、なかなか回復しない」と述べ、回復基調に転じるのは2015年後半から、との見方を示した。
通期の想定為替レートは、1ドル=108円(従来は105円)、1ユーロ=137円(同138円)に見直した。