負傷兵を置き去りにするロシア軍のプロ意識欠如 精神異常をきたす兵士がいるのは指揮官のせい

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激しい戦闘で負傷兵が増えている(写真:Daniel Berehulak/New York Times)
ウクライナ侵攻で多大な犠牲者を出しているロシア軍。兵士の命より軍の装備を重視する司令官の姿勢がさらなる士気の低下を招いている。

現地で戦う兵士を軽視

ロシア軍の司令官たちは、ウクライナの戦場において、負傷した兵士の命を救うことよりも装備品を守ることを重視しているようだ。軍幹部は負傷者を避難させるために、物資を危険にさらすことを「拒否」している、という報告が伝えられた。

当記事は「ニューズウィーク日本版」(CCCメディアハウス)からの転載記事です。元記事はこちら

ロシアによるウクライナ侵攻は、国際的に非難を浴びながら4カ月目に入った。ウラジーミル・プーチン大統領の軍隊は、短期間でウクライナを支配するという当初の作戦に失敗した。プーチンは軍の目標を2度にわたって大幅に縮小し、現在は東部のルハンスク州の奪取に集中しているが、ロシアは依然としてかなりの損害と挫折を味わっている。

アメリカシンクタンク戦争研究所(ISW)は、ロシアのウクライナ侵攻に関するアセスメントを28日に発表。そのなかで、ロシア軍幹部の中に「軍事的プロフェッショナリズムの低下」がみられるとの報告を引用した。

「ウクライナ軍事情報局(GUR)は、ロシア軍司令官が装備品の消耗を避けるために、軍用車を使って負傷兵を避難させたり、前進しすぎた部隊の補給を行うことを禁じていると報告した。戦場で負傷した兵士の救出を拒否するのは、特別な状況でない限り、軍事的プロフェッショナリズムの基本原則に著しく反している。このような行動は、兵士の士気や、負傷する危険を冒してまで戦おうとする意欲に深刻な影響を与えかねない」とISWは分析している。

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