国鉄最強の電気機関車「EF66」今どこで見られる? カットボディも含め保存されている場所を網羅

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JR西日本機は1990年から「あさかぜ」「瀬戸」に連結された電源車スハ25形のパンタグラフを非常時に降下させるための回路を追加し、スカートの助士席下にKE70ジャンパ連結器を追加した。また、1990年代以降に密着自動連結器と一体型の元空気ダメ管を撤去している。

JR西日本機はブルートレインの相次ぐ廃止で徐々に数を減らし、1995・1997年に1両ずつが廃車され、1999〜2002年に4両がJR貨物に譲渡された。残った10両も2010年までに廃車された。

ブルートレイン「あさかぜ」を牽引するJR西日本のEF66 43。「あさかぜ」編成に連結されている電源車スハ25形のパンタグラフを異常時に降下させるためのスイッチを備え、連結器の左側に24系と回路を繋ぐためのKE70ジャンパ連結器を追設している(筆者撮影)

保存されているEF66形0番代6両の特徴

現在EF66形0番代は6両が保存されている。このうちカットボディが3両分あり、保存場所は7カ所となっている。ここではそんな6両についてガイドをしたい。

1号機(JR貨物広島車両所):0番代のトップナンバーで更新機。引退後はJR貨物広島車両所で保存されており、一般公開イベントで展示されることがある。現在は塗装を国鉄色に復元。また、1エンド側の前面は装飾も復活した。2エンド側の装飾がない前面は、今となっては唯一の存在ではある。

前面の装飾が復元されたEF66 1の1エンド側。スカート・連結器回りはJR貨物仕様のままとなっている(筆者撮影)
EF66 1の2エンド側は装飾がない姿で、塗装の塗り分けのみを変更。現存機で唯一更新機の面影を残している(筆者撮影)
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