築堤活用も開発の鍵、JR東「高輪ゲートウェイ」 すべて解体せず一部保存、街のストーリーに

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現地保存のため高層複合ビルを線路側に移動するなどの設計変更によって、「事業費が500億円増えたが、一方で経費を精査して200億円減らした」とJR東日本の深澤祐二社長は話す。

開発プロジェクトについて説明するJR東日本の深澤祐二社長(記者撮影)

結果として品川開発プロジェクトの総事業費は5500億円から300億円増えて5800億円になる。このプロジェクトが生む営業収益については「(通常稼働時で)560億円を予定している」と深澤社長は意気込む。

仮称は「高輪ゲートウェイシティ」

街開きは2025年3月。まず高輪ゲートウェイ駅前にそびえ立ちオフィス、ホテルなどで構成される2つの複合高層ビルを開業した後で、2025年度中に残る複合高層ビル1棟と文化創造棟と高層マンション棟やその周辺エリアを開業する。これらの高層ビルにはピカード・チルトン、HBA(ハーシュ・ベドナー・アソシエイツ)といった世界的デザイナーがデザインに関わることが決まっている。文化創造棟のデザイナーである隈氏と合わせ、世界的デザイナーの競演も話題の1つとなりそう。

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夜は東京スカイツリーなどで実績のある照明デザイナーのシリウスライティングオフィスがエリア全体の照明デザインを行う。全体を帆船に見立てて、季節やイベントに合わせた照明による動的演出を行うという。夜景としての景観も楽しみだ。

これまで品川開発プロジェクトと呼ばれていた今回のプロジェクトは「仮称」と注釈付きながら「高輪ゲートウェイシティ」と銘打たれた。駅周辺は工事の真っ最中で殺風景な景色が広がるが、2年後には世界中から注目が集まるような名所になっているに違いない。

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大坂 直樹 東洋経済 記者

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おおさか なおき / Naoki Osaka

1963年函館生まれ埼玉育ち。早稲田大学政治経済学部政治学科卒。生命保険会社の国際部やブリュッセル駐在の後、2000年東洋経済新報社入社。週刊東洋経済副編集長、会社四季報副編集長を経て東洋経済オンライン「鉄道最前線」を立ち上げる。製造業から小売業まで幅広い取材経験を基に現在は鉄道業界の記事を積極的に執筆。JR全線完乗。日本証券アナリスト協会検定会員。国際公認投資アナリスト。東京五輪・パラにボランティア参加。プレスチームの一員として国内外の報道対応に奔走したのは貴重な経験。

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