一方で、探究的学びができている学校の子どもたちは、主体性があり、自律している。主体性を持って学べているから、全国学力調査の結果も全国平均を超えているのだとか。
ある母親は、「学校が変わるには時間がかかることもわかる。でも理想論かもしれないけれど、一人ひとりの子どもたちの自主性を尊重するそんな教育が広がってほしいと思うし、まず私自身がそうありたい」と話してくれました。そうなのです。大きなシステムを変えるのは難しいけれど、探究は家庭で十分できます。
18 年に小学校に入学し、子どもが成人として社会に出ていくことになるのが30 年。子どもたちは、現時点で開発されていない技術を使い、今は存在していない仕事に就き、多様な価値観を持つ海外の人と交わって生きていくことになります。
その子どもたちが、自分で幸せな未来を切り開いていけるように、できない理由を並べるのではなく、できることから始める。そして、いい事例やグッドニュースがどんどん広がっていってほしいと心から思います。その役割を私も果たしていきたいと考えています。

教育ジャーナリスト/マザークエスト代表
小学館を出産で退職後、女性のネットワークを生かした編集企画会社を発足。「お母さんと子ども達の笑顔のために」をコンセプトに数多くの書籍をプロデュース。その後、数少ないお母さん目線に立つ教育ジャーナリストとして紙媒体からWEB連載まで幅広く執筆。海外の教育視察も行い、偏差値主義の教育からクリエイティブな力を育てる探究型の学びへのシフトを提唱。「子育ては人材育成のプロジェクト」であり、そのキーマンであるお母さんが幸せな子育てを探究する学びの場「マザークエスト」も運営している。著書に『1歩先いく中学受験 成功したいなら「失敗力」を育てなさい』(晶文社)『子どもがバケる学校を探せ! 中学校選びの新基準』(ダイヤモンド社)『成功する子は「やりたいこと」を見つけている 子どもの「探究力」の育て方』(青春出版社)などがある
(写真:中曽根氏提供)
(注記のない写真:調布市立多摩川小学校提供)
執筆:中曽根陽子
東洋経済education × ICT編集部
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