反抗期の子を絶望させる親の何とも残念な接し方 期待は当然だが無理やり押し付けてはいけない
こうして、子ども時代に主張する機会を奪われた人に対して、「大人になったのだから主張しろ!」と求めても、できるわけがありません。
裏を返せば、「反抗期」という言葉を世の中から消し去って、「自己主張期」に変えてしまえば、子どもは思うままに自己主張できるようになり、話は大きく変わるはずなのです。
反抗期をネガティブなものにする「期待の押し付け」
長年、小学校の教師として仕事をするなかで、1年生から6年生まで幅広い年代の子どもたちと接してきました。これからも、多くの子どもたちと日々を過ごしていくでしょう。同時に、保護者の方と接する機会もよくあります。
親は、子どもに期待するものです。
何を当たり前のことを、と思われるかもしれません。ある教育機関が行った調査によると、0歳から6歳までのお子さんを育てている保護者の方たちの実に約8割が、「『うちの子、天才かも!』と思ったことがある」
と答えたそうですから、親が子どもに、
「こんな人に育ってほしい」
「こんな活躍をしてほしい」
と、ついつい期待するのは、親にとって当然のことなのでしょう。
それが必ずしも悪いとは思いません。でも、親の子に対する「こんな人に育ってほしい」という期待を、子どもに無理やり押し付けてしまったら、やはりよくないことだと思います。
子どもを型にはめすぎて、いいことはありません。
ところで、「期待を押し付ける」とは、具体的にどうすることだと思いますか?
「自分の仕事を継いでほしいから、必ず資格を取得させなければいけない」
と、教育熱心になることでしょうか。
「果たせなかった自分の夢を、子どもに受け継いでほしい」
と、特定の分野にこだわって教え込むことでしょうか。
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