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「変わり続ける」実践者たち 自らの人生は自分で決める

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『ライフシフト』からの学びを実践する人たちをルポ。

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楽天で技術理事をしていた吉岡弘隆氏(63)は2018年9月に60歳で定年退職し、同じ月に東京大学大学院情報理工学系研究科博士課程に入学した。

業務で長年携わってきたデータベースの研究に取り組んでいる。

「めちゃくちゃ楽しいけど、めちゃくちゃ大変。日々新しいことに遭遇しては七転八倒しています」

気づいたのが研究スキルの不足だ。論文を読んでゼミで発表しても、きちんと理解できていないから質問に答えられない。

「今も必死に訓練中。登れば登るほど山が高くなるんです」

慶応大学大学院修士課程を修了し、米国系のコンピューターベンダー、日本DEC研究開発センターに就職した。10年ほど在籍し、米国製データベースの日本語化・国際化を主に担当した。希望退職制度を使って日本オラクルに転職。1995年に米シリコンバレーの開発現場に入り、時間が自由になる金曜の午後にはスタンフォード大学のデータベースの授業に通った。誰でも参加できる勉強会のような雰囲気だった。

「IBMやマイクロソフトの社員も会社の立場を背負ってではなく、自分の開発した技術のメリットや限界について語り、技術と真摯に向き合っていた。情報を共有することで前に進もうとする価値観がかっこいいと思いました」

ほかにもいくつもの勉強会に参加し、帰国すると自分でOS(基本ソフト)のリナックスの勉強会を立ち上げた。

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