人生は長くなったが、社会保障などの制度は古いまま。新しい制度が求められる。
『ライフシフト』の1と2が描く人生100年時代には、今よりもっと高齢になっても人々が働けるようにすることが不可欠だ。この点では日本社会はかなり進展した。定年の60歳以上への引き上げは2003年にはほぼ完了していたが、その後さらに引き上げが進み、17年には定年を65歳以上としている企業は17.8%に達している(厚生労働省「就労条件総合調査」)。
女性は就業意識の多様さや非正規での就業が多いなどの理由でトレンドがはっきり見えにくいが、男性では高齢者の就業率の高まりが明確に読み取れる。年齢にかかわらず働ける農業や自営業から被雇用へのシフトがあるため、年齢別の就業率は60〜64歳では低下傾向が続いてきた。
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