長らく東京に本拠を置く大手がトップを占めていたパチンコホール業界に「異変」が起きている。地方勢の急伸だ。いったい何が起きているのか。
「パチンコ業界の厳しい現状を象徴するような撤退だった」
パチンコ台メーカー幹部は最近、パチンコホール業界で起きている「異変」をまざまざと痛感している。
というのも、2021年5月9日、パチンコホール運営の最大手マルハンが新宿駅から徒歩1分の超一等地にある新宿店を突如閉店したからだ。
同店はパチンコやスロットを合計543台そろえる中規模店で、1998年にオープン。前述のように立地は最高で、以前は同社の旗艦店と位置付けられていた。
逆風続きのパチンコホール経営
くしくも同じ日、ホール業界6位の大手ガイアも、JR神田駅から徒歩1分の神田東口店を閉店した。同店もパチンコ台やスロットを462台そろえている。ガイアは2008年度に約160店舗だった店舗を2019年度に約130店舗まで縮小。2021年に入り、府中市や平塚市、座間市、函館市で店舗の経営権を譲渡している。
マルハンの場合、パチンコ台など1160台をそろえる大型店の新宿東宝ビル店を2015年にオープンし、新宿エリアの店舗整理を進めていた。だが、ガイアは事情が異なる。
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