パソコンのディスプレー用材料にリモートワーク特需。車載領域でも展開強化。
長引くコロナ禍の中、5カ年の中期経営計画の2年目にして最終の利益目標を超過達成──。光学・電子材料部品メーカーのデクセリアルズは、ノートパソコンや車載ディスプレー用の反射防止フィルム、スマートフォンのディスプレーに使う導電性接着フィルムなどの特定分野で高シェアを誇る。前2021年3月期決算は売上高658億3000万円(前々期比14.1%増)、営業利益113億3900万円(同2.5倍)で期初計画から特大の上振れ着地。営業・経常利益で過去最高を更新し、24年3月期を最終年とする中計で掲げていた業績目標のうち、売上高以外を前倒しで達成してみせた。
コロナ禍の中でスタートした前21年3月期は先行き不安に見舞われ、減益計画を立てていた。育成中の車載向け材料で顧客が増え始めた矢先、世界中の自動車工場が操業停止。新家由久(しんやよしひさ)社長は「確実な案件だけを積み上げ、減益の業績予想となった」と振り返る。
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