働き方の多様化が追い風。あらゆる領域で個人スキルの売買を仲介する。
新型コロナ下のテレワークや副業の普及を追い風に市場が拡大しているのが、個人のスキルをインターネット上で売買するスキルシェアサービスだ。
その1社が、2012年に創業し21年3月に東証マザーズに上場したココナラ。成長を続けるが、競合がひしめく中で今後の差別化をどのように図るのか。鈴木歩社長に聞いた。
──市場が拡大しています。
わが社もここ数年、流通高、営業収益(売上高)ともに前期比50%近く伸びており、足元では成長が加速している。(前期まで先行投資で2期連続赤字だったが)今21年8月期は広告費や人員増の投資を織り込んでも、通期での黒字化を見込んでいる。
もともとは個人のプライベートな目的での利用が多かったが、目下、Webサイト制作などビジネス目的での利用が増えている。
──成長の要因は。
振り返るといくつかある。1つは、個人が自分のスキルを「出品」する価格の多様化だ。もともとココナラのサービスは、マッチングを成立しやすくするため、ワンコインの500円での出品に統一していた。その後、出品数が増え、価格の上限を緩和したこともあり利用者数が膨らんだ。
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