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ソニー株は“買い"か? 将来性と問題点を探る

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優れたコンテンツ制作力に見合わないメーカー機能の弱さが問題。

(Ystudio / PIXTA)

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ソニーグループ株に対して、「買い」の判断を継続しながらも、今後6〜12カ月間の目標株価を1万3000円へ引き下げた(楽天証券投資ウィークリー2021年5月14日号)。それまでは過去最高値圏である1万6000円としていた。

下げた理由は、ゲーム事業の今後の見通しを下方修正したことだ。ソニーは4月28日の業績説明会で、昨年11月発売のゲーム機プレイステーション(PS)5の当初販売台数見通しを「PS4以上」とした。つまり前21年3月期と今22年3月期の販売台数は、PS4の1年目と2年目(760万台と1480万台)以上としたのだ。より多くの販売台数を予想していた筆者はこの発表を受け、今後の見通しを引き下げざるをえなかった。

ここにソニーの弱みがある。すなわちソニーは、ハードウェアを大量に生産し、大量に販売する能力が十分ではないのだ。

確かにソニーはコンテンツ制作では卓越した能力を持っている。PS5の高い機能を生かしたゲーム、例えば「Marvel's Spider-Man: Miles Morales」のようなソフトが開発できるのは、現時点ではソニーを含む少数のゲームソフト会社のみだ。音楽も、傘下のソニー・ミュージックエンタテインメントに、世界の有力アーティストが数多く所属する。日本の乃木坂46、櫻坂46、日向坂46も大成功している。スマホゲーム「Fate/Grand Order」や、アニメ「鬼滅の刃」といった大ヒット商品にもソニー傘下の企業が関わっている。映画部門(ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント)も今後に期待が持てる。ネットフリックスなど動画配信業者が増え、優良コンテンツの需要が増えているからだ。

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