レコード会社・EPICソニーやプレイステーションなどを立ち上げ、ソニーのエンターテインメント事業拡大の立役者となったのが「丸さん」こと丸山茂雄氏だ。エンタメ事業の源流について聞いた。
──傍流だったエンタメ事業は今、全社利益の6割を稼いでいます。
あらかじめ言っておくが、ソニーを引退した俺が話すことは、元プロ野球選手が後輩のことをああだこうだ言うのに近い。およそ当たっていない。その前提で聞いてもらうと、俺はソニーで幸せな数十年を過ごすことができた。なぜなら(ソニー創業者で)大明神の井深大、盛田昭夫らが「勝手にやっていいよ」と言ってくれたから。そのおかげで立ち上げたビジネスがうまくいき、幸せに引退できた。
じゃあ何で俺は(自分のやりたいことを)やらせてもらえたのか。ここが大事なところ。ソニーのエンタメ事業の特徴は「放任と撤退」なんだよ。その成果が今、花開いてきた。
──「放任と撤退」ですか。
うん、俺はソニーで放任してもらったわけ。ほかにも何人か放任されている人がいるんだよね。彼らは好き勝手なことをやって「あ、うまくいかないな」と思ったら撤退する。
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