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世界で成果出すクオータ制 女性登用アフリカ・南米でも導入

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日本では賛否両論のクオータ制だが、すでに世界では多くの国や地域が実装する。

(Sergey Nivens / PIXTA)

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政治分野における男女格差を是正するために、女性に一定比率の議席または候補者を割り当てる「クオータ制」。

世界の国と地域のうち、129が導入しているが、日本は導入していない。実際にEU諸国では企業役員のクオータ制も実施されている。その効果を導入している諸外国の例から見ていこう。

まずはクオータ制の歴史を紹介する。そもそもクオータ(quota)とは「割り当て」という意味で、「4分の1」を示すクオーター(quarter)とは別物。先駆けとなったのは北欧諸国で、1975年にノルウェーの中道左派政党が導入したのが最初。世界的に見て、基本理念に「平等」を掲げる中道左派政党や緑の党はクオータ制に理解があるが、保守政党に多い男性優位主義的な思想とは相いれない傾向がある。

国が法制化して導入したのは91年のアルゼンチンが嚆矢(こうし)だ。これをきっかけに、当時民主化運動が盛んだったラテンアメリカ諸国に一気に広がった。フランスも2000年に「パリテ法」が成立。選挙の際、男女半々で候補者を立てる仕組みを法制化し、現在は下院の4割が女性議員である。結果、生理用品が大幅に減税されるなど、女性や子どもに関する政策の優先度が上がった。

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