
──昨年、各国は全面的なロックダウン(封鎖)をしましたが、現在は部分的なロックダウンを中心に据えるようになっています。疫学研究では、新型コロナについてどんな知見が得られていますか。
1人の感染者が何人の2次感染者を生み出すのかという「実効再生産数」は感染の広がり度合いを示すものだが、何が新型コロナの実効再生産数に影響を与える要因になるかについて、4つのことが世界的に実証されてきた。それは気温、人口密度、人の移動率、そしてコンプライアンスだ。
気温が低いほど新型コロナの伝播が起きやすいことは実証研究でもはっきりしてきた。また、都市部ほどレストランなど密な屋内空間に入りやすいという意味で、人口密度は実効再生産数と正の相関関係を持っている。人の移動率については、グーグルが公表する「コミュニティ モビリティ レポート」の移動率データ(娯楽含む)を基に実効再生産数を予測すると、予測可能性が高まることがわかった。最後のコンプライアンスとは、接触につながる行動の自粛を指し、マスク着用やソーシャルディスタンスなどの度合いを含むものだ。
記事全文を読むには有料会員登録が必要です。
(残り 2515文字 です)
【9/30(火)まで】 年額プラン2,000円OFFクーポン 配布中!
詳細はこちらから
無料会員登録はこちら
ログインはこちら