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「楽観」と「悲観」が交錯 不動産・ゼネコン

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6月竣工予定の三菱地所「常盤橋タワー」。2021年は新ビル供給が少なく安堵するオフィス関係者も

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2020年の不動産業界では、物件用途ごとの優勝劣敗が鮮明になった。21年もこの構図は続きそうだ。

「優勝」の筆頭は物流施設だ。巣ごもり消費の恩恵からEC(ネット通販)需要が拡大。つれて製品の保管・配送拠点となる物流施設の需要が高まり、新規の物件開発や既存施設の取得意欲が旺盛となった。好立地の物流用地の入札では、コロナ禍以前よりも高値での取引も見られる。

物流施設に続く勝ち組が賃貸マンションだ。家賃はオフィスなど他用途の賃料と比較しても不況に強く、景気が落ち込んでも下がりにくい。先行き不透明なコロナ禍にあって、安定資産として投資家からの注目を集めた。上場REIT(不動産投資信託)でも、コロナ禍で公募増資に成功した銘柄のほとんどは物流や住宅系だった。

他方で、稼働が振るわないのはホテルと都市型の商業施設だ。コロナ禍の当初、不動産各社は20年内あるいは20年度内にも稼働が復調すると見込んでいた。が、想定どおりには感染が収束せず、客足は低空飛行が続く。売買市場においては、売り手側は融資の返済があるので価格を妥協しない。一方、買い手は低迷する稼働を懸念して低い価格しか提示せず、相場の目線が合わぬまま膠着状態が続く。

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