東海の中堅スーパー「バロー」が快進撃、強さを支えるPB商品の破壊力

「実はこれが大きい」。バローの関係者たちが期待を寄せる秘策がある。PB商品のグループ外への「外販」だ。小売企業を次々とグループ内に吸収し、PB販売網を広げたイオン、CGCのような共同仕入れ機構などの例はあるが、バローのようにグループ外の小売店へPB商品を販売することは極めて珍しい。

食品の品ぞろえが手薄なマツモトキヨシに昨年から350ミリリットルの缶飲料の供給を開始した。他の商品供給についても協議している。そのほか、関西、九州、北海道などのチェーンとの取引も始めている。グループ外の取引先は10社を超えた。

規模の小さな地域スーパーの悩みはPB商品の品ぞろえである。独自に商品開発をする力はないが、すでに周辺のライバルは共同仕入れ機構に加盟しており、同じ手は使えない。イオンのような大資本の軍門に下るのはもってのほか。バローにとっては「営業基盤の異なる小売り」が外販の基本だが、そうしたスーパーが欲する潜在的な需要はそうとうに大きいとみられる。

EDLPはまだ道半ば 日本流に改良できるか

バローは創業の地である岐阜県に続いて、愛知県、静岡県と東海地域内でドミナント化を進めている。今後の出店もこの地域が中心となる。5年間で80店の新規出店に成功すると、食品スーパーは200店体制となり、同業態の売上高規模は3000億円へ。グループ売上高は5000億円程度へ達すると見ている。

「今は食品スーパー業界で5~6番手に位置するが、200店になったときは日本一が視界に入ってくる」(中村専務)。業界で現在売上高トップは4500億円規模のライフコーポレーション。ライフ自身も規模を拡大するはずだが、バローのもくろみどおりに行けば、かなりのいい勝負になるかもしれない。

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