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中国で高まる訪日への意欲、日本側の警戒感との落差も 排外主義に陥るのでは国益は守れない

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日中間の渡航解禁時期が議論されている。写真は3月初旬、成田空港で検疫官と話す上海からの到着客(毎日新聞社/ アフロ)

緊急事態宣言の解除により、日中間の渡航解禁スケジュールが議論され始めている。ビジネス渡航は徐々に緩和に向かいそうだが、問題は中国からの訪日観光客だ。中国人旅行客の訪日意欲は非常に強いが、中国人客に対する日本国内の警戒感は簡単には消えない。このギャップをどう埋めるかが難題になりそうだ。

5月27日現在、日本は中国滞在歴のある外国人の入国を全面的に拒否している。中国は日本人の入国拒否はしていないが、渡航には新たなビザ取得が必須で、観光は対象外。中国入国後2週間の隔離観察期間が必要とされる。現状、日中間の渡航者は極めて少ない状況が続いている。

しかし中国では3月初めには感染の収束傾向が明らかになり、すでに約3カ月が経過。旅行に対する人々の意欲は高まっている。そこに今回、日本で緊急事態宣言が解除されたことで、コロナ禍以前から人気だった日本への旅行に対する関心が再び高まりつつある。

「日本人気」はデータでも裏付けられる。中国の大手旅行会社が3月中旬に発表した「コロナ後の旅行客の意識調査報告」によると、調査対象者の60%が「年内に旅行したい」と回答、「国外旅行に行きたい」との回答も45%に上った。

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