新浪剛史・ローソン社長--次の10年は自分1人で計画を実現できない。玉塚氏なら自分に『違う』と言ってくれる

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僕けっこう細かいんで(笑)。納得しないと済まない方なんで、これまで自分で細かくやってきた。でも自分自身、変わらなきゃいけない。任せるのはチャレンジだが、部下が100点満点とらないと任せられない、ではダメ。今は70点でも、80点、90点とれる潜在性があると確信した人なら、やってもらう。

--支店制を導入する意味は何か。

日本は地域ごとにニーズが多彩。これを典型的な小売業のように、東京から上意下達で管理するのではなく、エリアごとに意思決定できるようにする。03年に7支社制を導入し、右往左往しながら支社長という経営者が育ってきたので、店舗運営をさらにきめ細かくする。

--玉塚氏はスマートな印象で、泥臭い加盟店ビジネスに対応できるか。

まあ、もともと泥臭いことは嫌いじゃないと思う。リヴァンプでは、ロッテリアなど外食関係を中心にやってきているし。小売業は労働集約型産業なので、その経験がないとダメだと思った。彼はIBMにもしばらくいたし、ITリテラシーは高い。IT化が進むコンビニのシステムの理解にも役立つ。

現在のローソンには経営者は僕しかいない。玉塚さんなら「新浪さん、それは違う」と突き上げてくれる。そういう人がいないと、プロパー社員も育たない。

玉塚氏は1月末でリヴァンプの現職からは退任する(無償の非常勤取締役として残留)。ユニクロ社長以来の大舞台への復帰となる玉塚氏。新浪社長を間近で支え、成長が鈍化し始めたコンビニ業界をこれからいかにかき回すか、その手腕が注目される。
(撮影:尾形文繁 =東洋経済オンライン)

 

 

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山川 清弘 「会社四季報オンライン」編集部 編集委員

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やまかわ・きよひろ / Kiyohiro Yamakawa

1967年、東京都生まれ。91年、早稲田大学政治経済学部経済学科卒業。東洋経済新報社に入社後、記者として放送、ゼネコン、銀行、コンビニ、旅行など担当。98~99年、英オックスフォード大学に留学(ロイター・フェロー)。『会社四季報プロ500』編集長、『会社四季報』副編集長、『週刊東洋経済プラス』編集長などを経て現職。日本証券アナリスト協会認定アナリスト、日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト。著書に『世界のメディア王 マードックの謎』(今井澂氏との共著、東洋経済新報社)、『ホテル御三家 帝国ホテル、オークラ、ニューオータニ』(幻冬舎新書)など。

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