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日本赤十字病院の危機 現地ルポ|地域医療の牙城を守れるか

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北海道清水町の清水赤十字病院

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日本赤十字社(日赤)が揺れている。厚生労働省が公表した「424病院リスト」の影響だ。

日赤が運営する全国91病院のうち、下表の24病院がこのリストで名指しされた(閉院した柏原赤十字病院を除くと23病院)。日赤病院全体の2割超が、国から存在意義を問われたことになる。

日赤本社はこの事態をどう捉え、対応するのか。昨年11月から複数回にわたり取材を申し込んだが、本件についての取材は「今はすべて断っている」との回答だった。

多額の税金で成り立つ公的病院グループの本社が、地域医療の取材で拒否を貫く事態は尋常ではない。日赤本社職員はこう明かす。

「日赤は医療を通じた地域貢献を理念としてきた。しかし今、病床の転換や削減だけでは済まない病院がいくつもある。理念と現実の狭間で揺れに揺れている」

兵庫県丹波市では2019年春、経営不振にあえぐ柏原赤十字病院が県立柏原病院と合併し丹波医療センターとなり、閉院した。日赤病院とほかの医療機関との統廃合は、これから増えると予想される。だが、「お荷物病院」を次々と切り捨てれば済む話ではない。

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