「データを個人に取り戻す」
今議論されている、個人のデータを管理し企業に提供する仲介業としての情報銀行業は、ビジネスとして成り立たせるのが難しい。多めに見積もってもこうした情報銀行業の市場規模は5000億〜6000億円程度にとどまる。しかも顧客のデータを預かるリスクを管理するコストを考えると、あまり儲からないだろう。
そうはいっても情報銀行業が立ち上がろうとしているのは悪いことではない。自分のデータを集めて活用しようという人が仮に国民の5%でも出てくれば、彼らをコアにして先に進むことができる。情報銀行業に取り組んでいる事業者もそれは十分わかっているはず。今のモデルはほんの足掛かりで、早期に次のステップに行かなければとの問題意識はあるだろう。
次のステップとして、信用スコアのビジネスを考える事業者が出てくることは、両者の親和性からも理解はできる。ただ、信用スコアのような情報は本人のコントロールを離れて独り歩きしやすい。関連のデータをすべて本人が把握できるような設計を緻密に考えていかないと、さまざまな問題が生じる懸念がある。
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