9月に入り急伸した日本の株式市場。日経平均株価、TOPIX(東証株価指数)とも大きな伸びを示している。他方で、中小型株(おおむね時価総額1000億円以下。新興株と重なる)を代表する指数である日経ジャスダック平均株価や東証マザーズ指数は、TOPIXを下回っており出遅れ感が否めない。値動きのよい中小型株を好む個人投資家は多く、その今後は気になるところだ。
中小型株にも資金が向かう
今年の動きを振り返ると、ジャスダックの堅調さと東証マザーズの不振が挙げられる。ジャスダックは、日本マクドナルドホールディングスや作業用衣料販売のワークマン、歯科用機器のナカニシなど時価総額の高い銘柄が業績好調を受けて値上がりし、TOPIXを超える結果になった。
一方で、マザーズ指数は今年1月の高値1367ポイントから8月の安値932ポイントまで約32%も下落した。これはマザーズの牽引役であったバイオ株の急落によるところが大きい。さらに新興株の値下がり時にしばしば見られる「セリングクライマックス」と呼ばれる、追い証(信用取引での担保の差し入れ)を回避するためのポジション(保有株)整理が長期間・断続的に行われた結果、売り圧力のほうが強かったためとみられる。
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