東大合格者数のランキングでは例年、私立の中高一貫校が上位を占める。だがこの数年、往年の都立進学校が存在感を増してきた。特に、伝統的な進学校だった日比谷、国立、西、戸山、武蔵(都立)、そして小石川高校を改組してできた小石川中等教育学校などである。
日比谷|府立一中のプライド リーダーとなる人材育成
日比谷は1964年に東大合格者数で史上最多の193人を出した。その後、「高校間の格差是正」を掲げた東京都の受験制度改革のあおりを受け、難関大学合格者数は激減。93年には東大合格者はわずか1人となった。
94年にグループ選抜から単独校選抜などに入試制度が変更され、日比谷の東大合格者数は上向く。2010年代に入り20~30人、16年には44年ぶりに50人を超えた。18年度入試では48人とやや減らしたが、「日比谷は復活した」との評価が定まりつつある。
そんな声に対し、武内彰校長は「まったくそうではない」と否定する。
なぜか。「生徒たちの希望をまだまだかなえられていない。理想の教育へ発展する途中だ」という。入学時には、生徒の東大志望者数はもっと多い。それなのに50人ほどの合格者では、理想にはるかに及ばないと自己評価する。
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