大手企業でも是正勧告が続出
電通本社ビルの36階のエレベーターホールを抜けると、フロアの一部が区切られている。「労働環境改革推進室」。電通の働き方改革の中心部だ。部屋は透明なパーティションで仕切られ、スタッフが会議をしている様子がうかがえる。ドアも開放し、社員が気軽に立ち寄れるようになっている。
労働基準監督署から度重なる是正勧告があったにもかかわらず、電通は自らを変えられなかった。社員からは「会社は本気で改革するつもりはないと思う」との厳しい声も上がる。今度こそ社員を守れるのだろうか。
旅行業界では100時間を超える残業で自殺者が出た。深夜営業が多い外食業界も、少人数の店舗運営が過重労働を招いている。ブラック職場を改善できるか、各社の取り組みを追った。
旅行|HISに是正勧告
残業100時間で書類送検、給料は10年前より減少
6月14日、厚生労働省東京労働局は旅行会社大手、エイチ・アイ・エス(HIS)を「違法な長時間労働」を行った労働基準法違反の容疑で、東京地方検察庁に書類送検した。捜査を担ったのは、過重労働撲滅特別対策班(通称かとく)だ。
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