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過熱するふるさと納税に都市部は悲鳴 世田谷区は16億円=保育園5つ分の税収減

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本来の目的を超えた返礼品競争が過熱。都市部からの税の流出が止まらない。

返礼品が人気で、もはや「お取り寄せ」感覚。総務省が15年度に制度を改定したことも後押し

高級肉や酒、食事券に家電製品……。豪華な「お礼の品」がもらえることで近年、人気が高まるふるさと納税。納税額は2015年度に1652億円に達し(図表1)、16年度は3000億円に迫るとみられる。

[図表1]
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「納税」とはいうものの、税法上は都道府県・市区町村への寄付だ。生まれ故郷だけでなく、観光で訪れた、被災地を応援したいなどいかなる理由であれ、自由に自治体を選べる。地域振興を目的に08年度、当時の総務相・菅義偉氏の旗振りで始まった。

寄付者は自己負担額2000円を除く寄付金の全額が所得税・住民税から控除される。寄付額の4~5割は冒頭のようなお礼の品として還元されるケースが多く “お得”な仕組みだ(図表2)。15年度には控除額の上限が引き上げられたほか、給与所得者で一定の条件を満たせば確定申告が不要となる制度が導入され、利用者の拡大を後押しした。

[図表2]
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インテージリサーチの調査(16年3月)では、寄付した人(回答数3152、複数回答)の約7割が「寄付の特典が魅力的だったから」との動機を挙げる。

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