叩き上げの政治家 菅義偉はどのようにして生まれたのか(2015年7月配信記事より) 【研究】安倍参謀の資質

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安倍晋三政権のナンバー2、菅義偉・内閣官房長官。永田町屈指といわれる官僚へのマネジメント力を武器に、政権運営の舵取り役を担う。支持率急落に直面する安倍内閣をどうマネージするのか。

にわかに逆風に立たされている安倍晋三政権。「違憲」との評価を受けながら採決を敢行した安全保障関連法案に批判が集まる。欧州、中国など不透明な海外経済も、先行きに暗い影を落とす。最新の新聞世論調査では軒並み支持率が政権発足以来最低を記録した。

苦境挽回なるか、それを占う意味で注目されるのは首相の参謀役、菅義偉・内閣官房長官の手腕だ。

彼が屋台骨を支えるというのは衆目の一致するところだ。2012年、安倍に最初に総裁選出馬を進言したのは菅だった。政権発足後、経済再生が最優先と見据え、後のアベノミクス路線につなげたのも菅だ。昨年は消費再増税見送りと解散総選挙勝利のドラマを演出した。

「もし菅さんがいなかったらもっと安定性を欠き、今のような長期政権には至らなかったかもしれない」と政治学者の御厨貴・東京大学名誉教授は言う。

秋田県のイチゴ農家の長男として生まれ、高校卒業後上京。働きながら大学を卒業し、政治家秘書となる。そして横浜市議会議員、国会議員へと進んだたたき上げだ。

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