日本銀行によるマイナス金利政策が導入されてから9カ月が過ぎた。超低金利の長期化で、保険についても、貯蓄性の高いタイプで保険料値上げの影響が出ている。
値上げや販売停止が公表された保険商品は10月末で30超。終身保険、個人年金保険、学資保険、積み立て型の傷害保険が中心だ。来年にかけさらなる売り止めも見込まれる。
超低金利の長期化は、保険会社の運用収益を低下させ、財務健全性の低下を招く。さらに、リスクを取って株式や外貨建て資産などに積極的に投資する体力も削られる。顧客に有利な貯蓄性ある保険商品は売りにくくなっているのが現状だ。
過去のお宝保険は絶対手放すな!
では、こうした中、個人消費者はどうすればいいのだろうか。
まず、確実にいえるのは、過去の高い予定利率(契約者に約束する運用利回り)で入った保険は安易に解約や転換をすべきでないことだ。
たとえば30歳男性・60歳払済・保険金額1000万円の終身保険。予定利率が5.5%だったバブル期の月額保険料は1.0万円、払込保険料合計額は約360万円で済んでいた。その後、予定利率は年々下がり、2013年4月から現在までは1.0%が続いている。今の月額保険料は2.4万円、払込保険料合計額は約860万円と、バブル期に比べ倍以上の負担になっている。昔の保険は大切に、という結論になる。
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