10月3日の衆議院予算委員会で民進党の前原誠司衆議院議員と安倍晋三首相の間で、北方領土問題に関する興味深いやり取りがなされた。
〈首相は前原氏から「領土交渉の中にクリミアの問題を絡めるのか」と問われ、「我々が制裁をしているからといって、平和条約交渉が滞ることがあってはならない」「(北方)領土交渉の中でクリミア問題を議論することはない。これは明確にしておきたい」と述べた。
これに対して、前原氏はロシアのクリミア併合問題を中国の南シナ海問題などと並べて「力による現状変更」と指摘。日本の立場を問うた。首相は「現状変更の試みは認めるわけにはいかないというのが日本の一貫した立場だと私自身が主張している。他のG7の国々も日本、私自身への信頼は揺らいでいない、と確信している」と述べた。
ロシアに対して強い警戒感を持つ米国との連携について、首相は「日ロの平和条約は当然、日本が主体的に判断するもの。米国が『これをやりなさい』『これはダメだ』ということではない」と説明。一方で「日ロ交渉のいちいちすべてを米国と協議することはないが、基本的な考え方について米国と話すことは当然、同盟国として行わなければいけない」と語った。〉(10月3日「朝日新聞デジタル」)
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