「安倍外交」は怒濤の勢いで突き進んでいる──。
安倍晋三首相は9月に入ってから、ロシア極東のウラジオストク、中国の観光都市杭州、そしてラオスの首都ビエンチャンを訪問、プーチン・ロシア大統領、習近平・中国国家主席と立て続けに会談した。
ビエンチャンで開催された東南アジア諸国連合(ASEAN)関連首脳会議と東アジア・サミットに出席、トンルン・ラオス首相以下、ASEAN各国首脳との会談を行った。
今月末にはニューヨークの国連総会のハイレベルウイークに出席・演説し、帰途キューバの首都ハバナに立ち寄り、ラウル・カストロ国家評議会議長と会談する。
9月26日召集の秋の臨時国会前に過密な外交日程をこなした安倍首相が今、視野に入れているのは「プーチン日本公式訪問」である。あらためて指摘するまでもなく、12月15日に地元・山口県長門市の「大谷山荘」で行うプーチン大統領との日ロ首脳会談のことだ。
ここに至るまで、安倍首相が全力投球してきたのは対ロ経済協力の具体案策定であった。中心に据えられたのは、従来の発展途上国向けの対外経済協力にはまったくなかったものである。これまでと発想が異なる、ロシア人の健康寿命を向上させるための経済協力プランなのだ。
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