
24時間生放送が売りのショップチャンネル。住友商事が買い戻した(撮影:尾形文繁)
「石橋をたたいても渡らない」と例えられるほど、事業の手堅さとリスク管理に定評のあった優等生、住友商事が2期連続で大ケガを負った。
2015年3月期は米国のシェールオイル開発プロジェクトの不発などで3103億円の巨額減損を計上、16年ぶりの最終赤字に沈んだ。
続く16年3月期も資源価格の下落を主因にニッケルや鉄鉱石事業などで、合計1700億円の減損を計上の見込み。2年続けて投資家を失望させた。
住友商事の得意分野は本流の金属のほか、メディア、自動車などで、もっと大きく稼げる資源事業の強化は悲願だった。それを焦った結果、大コケした格好だ。

今回最大の損失を計上したアフリカのニッケル鉱山、アンバトビーの減損は市況下落が引き金だが、パートナーの見極めや事業計画の見積もりが甘かったことが背景にある。
非資源事業を創出する JCOM軸の川下戦略
住友商事にとって追い打ちとなったのは、今年2月にムーディーズが突如、住友商事の発行体格付けをA3からBaa1に1段階引き下げたこと。
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